1.ダイソーで「スマートウォッチ」に出会った衝撃
ある日の午後、私はキッチン用品を買いに近所の大型ダイソーを訪れていました。いつものように電気小物コーナーを通りかかると、そこには異様なオーラを放つ黒いパッケージが。
「Smart Watch – スマートウォッチ 1,100円(税込)」
一瞬、自分の目を疑いました。Apple Watchが5万円以上、安価なXiaomiのスマートバンドでも5,000円前後はするこのご時世に、まさかの1,000円台。セリアやキャンドゥでもデジタル時計は売っていますが、スマホと連動する「スマートウォッチ」をこの価格で出してきたダイソーの企業努力(あるいは狂気)に、私は気づけばレジへと向かっていました。
2. スペックと外観:1,100円とは思えない「それっぽさ」
まずは、このデバイスの基本スペックを確認しておきましょう。
- 価格: 1,100円(税込)
- ディスプレイ: カラー液晶(タッチ操作対応)
- 主な機能: 歩数計、心拍数測定、血圧測定(参考値)、睡眠モニター、着信・SNS通知、スマホを探す、リモートシャッター
- 防水性能: 生活防水
- 対応アプリ: FitPro(iOS/Android対応)
パッケージと内容物
箱を開けると、本体、シリコン製のストラップ、そして日本語の取扱説明書が入っています。充電方式は、本体の端子を直接USBポートに差し込むタイプ。専用ケーブルを持ち歩く必要がないのは、意外と便利なポイントです。
デザインの第一印象
見た目は、非常にシンプル。某有名メーカーのフィットネストラッカーを彷彿とさせる縦長の形状です。ベルトはサラサラとしたシリコン素材で、長時間つけていても不快感はありません。重さは驚くほど軽く、つけていることを忘れるほどです。
3. セットアップ:専用アプリ「FitPro」との連携
スマートウォッチとして使うためには、スマホに専用アプリ「FitPro」をインストールする必要があります。
正直なところ、この手の格安ガジェットに付属するアプリは、日本語が不自然だったり接続が不安定だったりすることが多いのですが、ダイソーのスマートウォッチは意外にもスムーズにペアリングが完了しました。
Bluetoothの設定画面からデバイスを探し、アプリ上で同期ボタンを押すだけ。時刻も自動的にスマホと同期され、これだけで「時計」としての機能は完璧に整います。
4. 実際に使ってみて分かった「できること」と「実力」
① 通知機能:LINEや着信を逃さない
個人的に最も期待していたのが通知機能です。スマホをポケットやカバンに入れていると、大事な連絡に気づかないことがありますが、このスマートウォッチは手首の振動(バイブレーション)で教えてくれます。
- LINE通知: 送り主の名前と、メッセージの冒頭部分が表示されます。
- 着信通知: 相手の電話番号や登録名が表示されます。
日本語フォントが少しカクカクした「中華フォント」っぽい感じは否めませんが、内容を把握するには十分。1,100円でこの利便性が手に入るのは、正直言って驚異的です。
② 健康管理機能:数値の信頼性は?
歩数計、心拍数、さらには血圧や血中酸素濃度(※あくまで参考値)まで測定可能です。
実際に数日間、高価なスマートウォッチと併用して数値を比較してみましたが、歩数に関しては大きな誤差はありませんでした。心拍数についても、安静時であれば概ね正確な印象です。ただし、血圧測定については、医療機器ではないため「あくまで目安」として楽しむのが正解でしょう。
③ 睡眠モニター:自分の眠りを可視化
寝る時に装着しておくと、深い眠り、浅い眠り、目覚めている時間をグラフ化してくれます。 「昨日はあまり眠れなかったな」という感覚が数値として現れるのは面白く、生活習慣を見直すきっかけになります。
5. ここが惜しい!100均ゆえのデメリット
もちろん、1,100円という価格を実現するために妥協されている点もあります。
- 液晶の視認性: 屋内では綺麗に見えますが、直射日光の下では画面がかなり暗く、時刻を確認するのに苦労します。
- バイブレーションの質感: 「ブーン」というよりは「ジー」という少し安っぽい振動音です。静かな会議室だと周りに聞こえるかもしれません。
- タッチレスポンス: 画面全体がタッチパネルではなく、画面下の特定の部分をタップして操作する方式です。スワイプ操作に慣れていると、最初は少し戸惑うかもしれません。
6. 1ヶ月使い倒して見えた「本当の価値」
1ヶ月間、毎日この時計をつけて生活してみました。雨の日に濡れたり、料理中に水が跳ねたりしましたが、今のところ故障する気配はありません。
このデバイスの最大のメリットは、「壊れても、失くしても、1,100円だからいいや」と思える圧倒的な精神的自由にあります。
- アウトドアやキャンプで泥汚れが気になる時
- DIYや洗車など、時計に傷がつきそうな作業をする時
- スマートウォッチを試してみたいけれど、数万円出す勇気がない時
そんな場面で、このダイソー・スマートウォッチは最強の相棒になります。
7. 他の100均(セリア・キャンドゥ)との比較
現時点で、1,100円でここまでの多機能スマートウォッチを展開しているのはダイソーが頭一つ抜けています。セリアやキャンドゥでは、550円程度の「デジタルウォッチ(非スマート)」や、スマホスタンドなどの周辺機器は充実していますが、ウェアラブルデバイスとしての完成度はダイソーの独壇場と言えるでしょう。
また、3COINS(スリーコインズ)でも3,000円前後のスマートウォッチが販売されていますが、あちらはデザイン性がより高く、機能もさらに豊富です。「安さ重視ならダイソー」「デザイン重視ならスリコ」という使い分けができそうです。
8. 結論:ダイソーのスマートウォッチは「買い」か?
結論から申し上げます。**「スマートウォッチ入門者なら、迷わず買い」**です。
1,100円という価格は、ランチ一回分、あるいは飲み会を一度我慢すればお釣りが来るレベルです。その金額で、通知の便利さや健康意識の向上を体験できるのであれば、コストパフォーマンスは計り知れません。
もちろん、Apple Watchのような滑らかな操作感や、高度なアプリ連携は期待できません。しかし、「通知が見たい」「歩数を測りたい」という基本的なニーズは、この1,100円の小さな箱がすべて叶えてくれます。
こんな人におすすめ!
- スマートウォッチを使ってみたいけど、高いお金は出したくない。
- 仕事中や作業中に、スマホを出さずに通知を確認したい。
- 子供に初めてのデジタルデバイスをプレゼントしたい。
- 運動不足解消のために、まずは歩数を意識したい。
